○美里町建設工事低入札価格調査実施要領

令和3年9月1日

告示第29号

(趣旨)

第1条 この要領は、町が発注する建設工事について、地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第167条の10の2第2項に規定する予定価格の制限の範囲内で最低の価格をもって申込みをしたものを落札者とせず、予定価格の制限の範囲内の価格で申込みをした他の者のうち、価格その他の条件が町にとって最も有利なものをもって申込みをした者を落札者とすることができる場合の手続(以下「低入札価格調査」という。)について必要な事項を定める。

(対象工事)

第2条 この要領による低入札価格調査の対象となる工事(以下「対象工事」という。)は、総合評価落札方式による一般競争入札に付するものとする。

なお、上記以外の工事についても、必要があると認められるときは、この要領に定める手続に従い、対象工事とすることができる。

(低入札価格調査基準価格の設定)

第3条 低入札価格調査を実施する基準となる価格(以下「調査基準価格」という。)は、原則として、予定価格算定の基礎となった設計金額の直接工事費の額に100分の97を乗じて得た額(円未満切捨て)、共通仮設費の額に100分の90を乗じて得た額(円未満切捨て)、現場管理費の額に100分の90を乗じて得た額(円未満切捨て)及び一般管理費の額に100分の68を乗じて得た額(円未満切捨て)の合計額とする。ただし、調査基準価格が予定価格(消費税及び地方消費税相当額を除く。以下同じ。)の100分の92を超える場合は予定価格に100分の92を乗じて得た額(円未満切捨て)とし、調査基準価格が予定価格の100分の75に満たない場合は予定価格に100分の75を乗じて得た額(円未満切捨て)とする。

(調査手続の開始)

第4条 入札の結果、調査基準価格未満の価格で入札が行われた場合には、入札執行者は、入札者に対して、落札者の決定を保留する旨を宣言し、地方自治法施行令第167条の10の2第2項の規定に基づき落札者の決定をするための調査を行い、落札者は後日決定する旨を告げて、入札を終了する。

(契約審査委員会の設置)

第5条 第4条により調査の必要が生じた場合には、契約審査委員会を設置するものとする。

2 契約審査委員会は、当該工事の指名等審査会を活用するものとし、会長は、当該審査会の会長をもって充てる。

3 契約審査委員会における審議は、低入札価格調査報告書(様式第1号)に基づき行うものとする。

4 契約審査委員会の事務は、当該工事の契約担当課が行うものとする。

(数値的判断による失格基準)

第6条 契約担当課及び事業担当課は、失格判断基準価格未満の価格で入札を行った者があった場合には、第7条により調査を行うことなく、その旨を契約審査委員会に報告し、その意見を求めるものとする。失格判断基準価格は、原則として、予定価格算定の基礎となった設計金額の直接工事費の額に100分の97を乗じて得た額(円未満切捨て)、共通仮設費の額に100分の90を乗じて得た額(円未満切捨て)、現場管理費の額に100分の90を乗じて得た額(円未満切捨て)及び一般管理費の額に100分の30を乗じて得た額(円未満切捨て)の合計額とする。

(調査及び検討)

第7条 契約担当課は、調査基準価格未満の価格の入札であって、第6条の失格判断基準価格以上の価格の入札を行った者があった場合には、当該者から、工事費内訳書を徴取するとともに、原則として調査通知(様式第2号)の日から7日以内に調査資料(様式第3号~様式第13号)を提出させることとする。契約担当課及び事業担当課は、提出された調査資料を基に、調査基準価格未満の価格で入札を行った者により契約の内容に適合した履行がされないおそれがあると認められるか否かについて、次の内容により調査及び検討を行い、契約審査委員会へ報告するものとする。

なお、調査に当たっては、必要に応じ、他課職員の補助を依頼することができるものとする。

(1) 事情聴取を行う事項

 当該価格により入札した理由(様式第3号)

 契約対象工事近隣における手持工事の状況(様式第4号)

 契約対象工事に関連する手持工事の状況(様式第5号)

 契約対象工事箇所と入札者の事業所、倉庫等との関連(様式第6号)

 手持資材の状況(様式第7号)

 資材購入先及び購入先と入札者の関係(様式第8号)

 手持機械数の状況(様式第9号)

 労務者の具体的供給見通し(様式第10号)

 過去に施工した公共工事(様式第11号)

 経営内容(様式第12号)

 その他必要な事項(様式第13号)

(2) 調査を行う事項

 工事費内訳書の内容 必要に応じ詳細な工事費内訳書を徴取する。

 (1)のケの公共工事に係る工事成績及び工事現場立入り点検結果

 経営状況 必要に応じ保証事業会社等へ照会を行う。

 信用状態 建設業法その他関係法令の違反の有無

 その他必要な事項

(3) 検討及び契約審査委員会への報告

契約担当課及び事業担当課は、(1)の事情聴取及び(2)の調査結果を総合的に勘案し、契約の内容に適合した履行がされると認められるか否かを検討し、低入札価格調査報告書(様式第1号)に調査の結果及び契約の内容に適合した履行がされると認められるか否かの意見を記載した上で、契約審査委員会に報告し、その意見を求めなければならない。

(契約審査委員会の審査)

第8条 契約審査委員会は、第6条及び第7条(3)により意見を求められたときは、審査を行うものとする。審査結果は委員の過半の意見により決するものとし、可否同数の場合は、会長の決するところによるものとする。

(契約審査委員会の審査結果に基づく落札者の決定等)

第9条 町長は前条の審査の結果、最低価格入札者の入札価格により契約の内容に適合した履行がなされると認めたときは、直ちに最低価格入札者に落札とした旨を通知するとともに、他の入札者全員に対してその旨を通知するものとする。(様式第14号様式第15号)

2 町長は、前条の審査の結果、最低価格入札者の入札価格により契約の内容に適合した履行がなされない恐れがあると認めたときは、次に掲げる措置をとるものとする。

(1) 第6条の失格判断基準価格未満の価格で入札を行った者は、失格とする。

(2) 第7条に定める調査資料の提出がない場合又は審査委員会がその価格をもっては契約の内容に適合した履行がされないおそれがあると認めた場合は、最低価格入札者を落札者とせずに、予定価格の制限の範囲内の価格をもって申込みをした他の者のうち最低の価格をもって申込みをしたもの(以下「次順位者」という。)を落札者と決定する。

(3) (1)又は(2)の場合で、次順位者が調査基準価格未満の価格の入札者であったときには、第6条以降と同様の手続による。

(4) 次順位者を落札者に決定したときは、最低価格入札者を落札者とせず、次順位者を落札者に決定した旨を入札者全員に対して通知するものとする。(様式第14号~様式第16号)

(最低価格入札者との契約に係る措置)

第10条 契約担当課は、第9条第1項により契約を締結しようとする場合は、落札者に対し、次に掲げる事項を義務付けるものとする。また、適正な履行の確保のため、必要に応じて、重点的な監督や厳格な検査を実施するものとする。

(1) 請負代金額の10分の3以上の契約保証金を納付すること。

(2) 前金払の金額を請負代金額の10分の2以内とすること。

(入札参加者への周知)

第11条 一般競争入札及び条件付一般競争入札においては一般競争入札公告共通事項書及び対象工事の入札公告に、指名競争入札においては指名通知に、次に掲げる事項を記載することとする。

(1) 地方自治法施行令第167条の10の2第2項の規定に基づき、低入札価格調査の対象となる調査基準価格を設けていること。

(2) 調査基準価格未満の価格で入札が行われた場合の入札終了の方法及び結果の通知方法

(3) 調査基準価格未満の価格で入札を行った者は、最低入札者であっても必ずしも落札者とはならない場合があること。

(4) 調査基準価格未満の価格で入札を行った者は、事後の事情聴取に協力しなければならないこと。

(5) 調査基準価格未満の価格で契約する場合は、契約の保証の額を請負代金額の10分の3以上とすること。また、前金払については請負代金額の10分の2以下とすること。

この要領は、公布の日から施行する。

(令和4年3月29日告示第9号)

1 この要領は、令和4年4月1日から施行する。

2 この要領による改正後の美里町建設工事低入札価格調査実施要領の規定は、この要領の施行の日以降に行われる入札について適用し、同日前に行われた入札については、なお従前の例による。

様式 略

美里町建設工事低入札価格調査実施要領

令和3年9月1日 告示第29号

(令和4年4月1日施行)