○美里町宅地復旧補助金交付要綱
平成29年3月30日
告示第5号
(目的等)
第1条 この要綱は、平成28年熊本地震(これに伴う余震を含む。以下同じ。)による被災宅地の復旧に要する費用を、美里町が熊本県から平成28年熊本地震復興基金の交付を受けて補助することにより、平成28年熊本地震による被害からの早期の復興と被災者等の「痛みの最小化」を図ることを目的とする。
2 この要綱に基づく補助金(以下「宅地復旧補助金」という。)の交付については、この要綱に定めるもののほか、美里町補助金等交付規則(平成16年規則第46号)に定めるところによる。
(1) 宅地 平成28年熊本地震発生時に住宅(民間企業や団体等の社宅や寮は含まない。以下同じ。)の用に供されていた土地をいう。
(2) 所有者等 宅地の所有者、管理者又は占有者をいう(管理者又は占有者にあっては、所有者の全部又は一部から工事の施工について承諾を得た者に限る。)。
(3) 復旧工事 宅地被害に対して原形に復旧することを基本とした次に掲げる工事(構造基準を満たすものへの変更を含む。)をいう。
ア のり面の復旧工事
イ 擁壁の復旧工事(旧擁壁の撤去及び擁壁に関する排水施設設置工事を含む。)
ウ 地盤の復旧工事(陥没への対応工事を含む。)
(4) 地盤改良工事 液状化が発生したとみられる区域における、液状化再度災害を防止するための住宅建屋(住宅及び住宅に附属する用途に供する建築物。以下同じ。)下の地盤改良工事をいう。
(5) 住宅基礎の傾斜修復工事 住宅建屋の基礎の沈下又は傾斜を修復する工事をいう。
(交付対象となる宅地被害等)
第3条 宅地復旧補助金の交付対象となる宅地被害等は、平成28年熊本地震に起因するものとする。
2 対象工事の施工範囲は、平成28年熊本地震により被災した箇所及びその復旧のために必要と町長が認める部分とする。
3 対象工事は、宅地復旧補助金の交付申請日から起算して1年以内に完了するものとする。
(1) 宅地耐震化推進事業などの公共事業が施行される宅地における工事(ただし、当該宅地の公共工事施工範囲外における工事等については、公共事業の施行に影響がないと町長が認める場合を除く。)
(2) 宅地復旧補助金を受けた宅地における工事
(3) 熊本県中小企業等グループ施設等復旧整備補助金等他の補助制度の対象となる宅地被害等に係る工事であって、町長が宅地復旧補助金の交付対象に該当しないと認めるもの
(4) 分譲宅地等の宅地開発の事業の用に供されている宅地における工事
(5) 併用住宅の用に供されている宅地における工事で非住宅部分に関するもの
(6) 建築基準法(昭和25年法律第201号)第9条第1項の規定に基づく命令、宅地造成等規制法(昭和36年法律第191号)第14条第1項から3項までの規定に基づく監督処分又は都市計画法(昭和43年法律第100号)第81条第1項に基づく監督処分を受けている宅地における工事
(交付額)
第5条 宅地復旧補助金の交付額は、被災宅地の所有者等が対象工事の施工に要した額(消費税及び地方消費税を含む。以下「対象工事実額」という。)から50万円を控除した額に3分の2を乗じて得た額とする。
2 前項の規定にかかわらず、対象工事実額が1,000万円を超える場合の交付額は、633万3,000円とする。
3 第1項の規定により算出した宅地復旧補助金の交付額に1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。
4 宅地復旧補助金の交付を受けようとする被災宅地の所有者等(以下「申請者」という。)は、対象工事実額がより低廉となるよう努めるものとする。
5 一の被災宅地を複数の所有者が共有している場合は、町長は、当該所有者の全てを1人の所有者等とみなして宅地復旧補助金の交付額を算出するものとする。
(交付申請)
第6条 申請者は、次に掲げる書類を町長に提出しなければならない。この場合において、一の被災宅地を複数の所有者で共有しているときは、当該共有者のうち1人のみが申請者になることができるものとする。
(1) 宅地復旧補助金交付申請書(様式第1号)
(2) 対象工事の設計図書(位置図、計画平面図など)
(3) 対象工事の見積書の写し
(4) 宅地被害等の被災状況を確認できる資料
(5) 対象工事に係る被災宅地の所有者(申請者を除く。)全員又は一部の承諾書
(6) 当該被災宅地の登記全部事項証明書及び字図(公図)
(7) 申請箇所が住宅の用に供されていたことが確認できる資料
(8) その他町長が必要と認める書類
2 町長は、必要があると認めるときは、宅地復旧補助金の交付決定に条件を付すことができるものとする。
(報告)
第8条 町長は、必要があると認めるときは、前条第1項の規定により宅地復旧補助金の交付決定の通知を受けた申請者(以下「宅地復旧補助金交付予定者」という。)に対し、対象工事の進捗状況について報告を求めることができる。
(対象工事の内容変更等)
第9条 宅地復旧補助金交付予定者は、対象工事の内容を変更し、又は対象工事を中止し、若しくは廃止しようとするときは、町長に宅地復旧補助金変更承認申請書(様式第4号)に町長が必要と認める書類を添えて提出し、その承認を受けなければならない。
(対象工事の完了)
第10条 宅地復旧補助金交付予定者は、対象工事が完了したときは、速やかに次に掲げる書類を町長に提出しなければならない。
(1) 宅地復旧補助金工事完了届(様式第6号)
(2) 工事請負契約書等の写し
(3) 対象工事の完成図書
(4) 対象工事の工事費内訳書
(5) その他町長が必要と認めるもの
2 町長は、審査の結果、当該工事が設計図書の内容に適合していると認める場合は、宅地復旧補助金の交付額を決定の上、宅地復旧補助金交付額決定通知書(様式第7号)により宅地復旧補助金交付予定者に通知するものとする。
3 町長は、審査の結果、当該工事が設計図書の内容に適合していないと認める場合は、宅地復旧補助金交付予定者に対し設計図書の内容に適合するよう変更又は手直しの指示を行うことができる。
4 前項の指示があった場合、宅地復旧補助金交付予定者は当該指示に従って変更又は手直しを行い、町長の再審査を受けなければならない。
7 町長は、前項に規定する請求書等の提出があった場合はその内容を確認し、これが適正であると認められるときは、宅地復旧補助金を交付するものとする。
(宅地復旧補助金交付の取消し等)
第12条 町長は、次の各号のいずれかに該当する事由があると認めるときは、宅地復旧補助金の交付の決定を取り消すことができる。
(1) 正当な理由がなく、対象工事を著しく遅延し、又は廃止したとき
(2) 偽りその他不正な手段により、宅地復旧補助金の交付の決定を受けたとき
(3) 第7条第2項の規定による交付の条件に違反したとき
(4) 美里町補助金等交付規則又はこの要綱の規定に違反したとき
(5) その他宅地復旧補助金の交付決定又は補助金交付後に対象工事でないことが判明したとき
2 町長は、宅地復旧補助金の交付の決定を取り消したときは、宅地復旧補助金交付決定取消通知書(様式第9号)により宅地復旧補助金交付予定者又は宅地復旧補助金交付決定者に通知するものとする。この場合において、宅地復旧補助金が交付済であるときは、別途期限を定めて宅地復旧補助金の返還を命じるものとする。
(書類の整備等)
第13条 宅地復旧補助金交付決定者は、当該宅地復旧補助金及び対象工事に係る書類を整備し、宅地復旧補助金の交付を受けた日の属する年度の翌年度の初日から起算して5年間これを保存しなければならない。
(賠償責任)
第14条 町は、宅地復旧補助金の交付に係る対象工事により宅地復旧補助金交付決定者及びその関係者に生じた損害については、賠償の責を負わない。
(雑則)
第15条 この要綱に定めるもののほか、宅地復旧補助金の交付に関し必要な事項は、別に定める。
附則
この要綱は、平成29年4月1日から施行し、平成28年4月14日から適用する。
様式 略