○美里町文化財保護条例
平成16年11月1日
条例第87号
(目的)
第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)及び熊本県文化財保護条例(昭和51年熊本県条例第48号。以下「県条例」という。)の規定に基づき法及び県条例の規定による指定を受けた文化財以外の文化財で、町の区域内に存在するもののうち町にとって重要なものを指定してその維持保存のため必要な措置を講じ、もって町民の文化財尊重の思想を高めるとともに文化の向上進歩に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例で文化財とは法第2条第1項に掲げる有形文化財、無形文化財、民俗文化財及び記念物をいう。
(財産権の尊重及び公益との調整)
第3条 教育委員会は、この条例の施行にあたっては、関係者の所有権その他財産権を尊重するとともに文化財の保護と他の公益との調整に留意しなければならない。
(指定)
第4条 教育委員会は、町の区域内に存在する文化財(法及び県条例の規定により指定されたものを除く。)のうち町にとって重要なものを町指定文化財として指定することができる。
2 教育委員会は第1項の規定による指定をしようとするときは美里町文化財保護委員会(以下「保護委員会」という。)の意見を聴くものとする。
3 教育委員会は第1項の規定に当たっては、あらかじめ指定しようとする当該文化財の所有者及び権原に基づく占有者(以下「権利者」という。)の同意を得なければならない。ただし、権利者が判明しない場合はこの限りでない。
4 教育委員会は、文化財のうち無形文化財を指定するに当たっては、その保持者を指定しなければならない。
(告示通知及び指定書)
第5条 前条の規定による指定は、その旨を告示するとともに権利者、保持者として指定するものに通知する。
(解除)
第6条 町指定文化財が町の区域内に存在しなくなったとき、又は町指定文化財としての価値を失った場合、その他特別な理由があるときは、教育委員会は指定を解除することができる。
2 第4条第4項に定める保持者が心身の故障その他の事由により保持者として適当でなくなったと認められる場合は、教育委員会は保持者を変更又は解除することができる。
3 町指定文化財について、法又は県条例による指定があったときは当該町指定文化財の指定は解除されたものとする。
5 町文化財の解除の通知を受けたときは、指定書を速やかに教育委員会に返付しなければならない。
(維持保存)
第7条 町指定文化財の権利者及び保持者は、この条例及びこれに基づいて定められる規則に従い当該文化財の維持保存にあたるものとする。
(権利者又は保持者の変更)
第8条 町指定文化財の権利者が変更したときは、新に権利を取得したものは、速やかにその旨を教育委員会に届け出なければならない。保持者が変更しようとする場合も又同じ。
2 町指定文化財の権利者又は保持者が、その氏名若しくは名称又は住所を変更したときは第1項の規定を準用する。
(滅失又はき損)
第9条 町指定文化財の全部又は一部が滅失し、若しくはき損したとき、又はそのおそれがあるときは、権利者又は保持者は速やかに教育委員会に届け出なければならない。
(所在の変更)
第10条 町指定文化財の所在の場所を変更しようとするときは、権利者又は保持者はあらかじめ教育委員会の同意を得なければならない。
(現状変更の制限)
第11条 権利者又は保持者が町指定文化財の現状を変更し、又はその維持保存に支障を及ぼす行為をしようとするときは、あらかじめ教育委員会の認可を受けなければならない。
2 教育委員会は、前項の認可を与える場合は、その認可の条件として現状の変更に関し必要な指示をすることができる。
(1) 町指定文化財の維持保存に当たっては多額の経費を要し権利者又は保持者がその負担に堪えないと認めるとき。
第13条 この条例の施行に関し必要な事項は、教育委員会が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成16年11月1日から施行する。